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かび毒分析 |
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小麦、大麦、籾米(飼料用)を対象とした、デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール(NIV) 、アフラトキシン、ゼアラレノン 分析 |
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◆かび毒とは |
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かび毒とは、カビの二次代謝産物として産生される毒の総称で、ヒトや家畜などに対して急性もしくは慢性の生理的あるいは病理的障害を与える物質です。
現在、100種類以上のかび毒が報告されており、アスペルギルス、ペニシリウム、フザリウムの3属によるものがほとんどとされています。
小麦に関しては、平成14年産小麦から生産者団体等による自主的なDON分析及びその結果に基づく自主的な流通規制が実施されており、暫定的な基準値を上回る小麦の流通防止のための措置がとられています。
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◆DON(Deoxynivalenol)とは |
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赤かび病菌として知られるフザリウム属真菌が産生するかび毒のことで、麦の開花期〜乳熟期と梅雨等の湿潤な気候が重なると赤かび病として麦を汚染します。
DONを高濃度に含む食品を食べると、吐き気、嘔吐及び下痢等の症状を伴う中毒症を引き起こすとされています。熱安定性が高く、通常の調理過程では減毒されません。
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◆NIV(Nivalenol)とは |
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NIVはDONよりも急性毒性が高く、日本ではNIV産生菌比率が高いという報告もあります。
しかし、小麦粒中に含まれるDONの濃度については、厚生労働省から暫定基準値が示されていますが、NIVに対する基準値の設定はまだ行われていません。
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◆アフラトキシンとは |
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非常に高い発ガン性をもっているカビ毒で、B1をはじめ10数種類が存在するとされています。日本では総アフラトキシン(B1、B2、G1及びG2の総和)で食品衛生法により規制されています。
アフラトキシンを生成するカビは、現在、日本本州には生息しないといわれておりますが、海外から輸入される小麦やナッツ類、飼料用トウモロコシなどがアフラトキシンに汚染されていることがあります。
近年、アフラトキシン等により汚染した輸入米が不正に流通したことで大きな問題となりました。 |
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◆ゼアラレノンとは |
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主にフザリウム属のかびが生成するかび毒で、内分泌撹乱作用を持ち、家畜に不妊、流産、外陰部肥大を引き起こすことが知られています。
デオキシニバレノール、アフラトキシンB1とともに飼料安全法により配合飼料における基準値が設定されています。
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